大成建設が目指す4つの「100」とは!?
2016/11/14
言わずと知れたスーパーゼネコン・大成建設。同社が2015年11月から始めたのが「トリプル100」運動です。2016年7月にはもうひとつの「100」を加え、「トリプル100プラス1」運動となりました。同社はどんな「100」を目指しているのか、企業分析・研究レポートと社員・元社員のクチコミを交えながら、紹介していきます。
大成建設の「トリプル100」運動
(1)年間100日以上の休日・休暇の確保
企業分析・研究レポートによると、回答者の平均有給消化率は40〜60%。回答者の納得度も73点となかなかの数字となりましたが、プロジェクトの完成間際などは忙しいようです。
2015年度の有給休暇取得率は34.6%。2011年度の32.6%よりも上昇しましたが、目標の35.0%に向けて年次有給休暇の取得促進を行うようです。
(2)年間を通じた毎月100時間以内の健康管理残業時間の達成
企業分析・研究レポートによると、回答者の平均勤務時間は9〜10時間(1か月あたりの残業時間20〜40時間)となりました。回答者の納得度は73点とまずまずの結果でしたが、プロジェクトの状況次第ではどうしても残業せざるを得ないこともありそう。そこで、同社は全社一斉ノー残業デーを実施したり、「時短推進協議会」を設置したりするなどの施策を展開しています。
(3)作業所異動時に取得できる節目休暇取得率100%
3つめの100は「節目休暇」の100%取得です。これは、作業所に勤務する従業員が異動時または工程の節目に取得できる特別休暇を指します。この取得率が、2011年度は78.2%だったものの、2014年度には68.0%に落ち込んでしまいました。そのため、2015年度の目標は75.0%の設定に。しかし、予想を覆し、実際には95.3%を見事達成しました。2016年度はこの数値を維持できるよう、95.0%の取得を目標に、節目休暇取得を促していくようです。
追加された、4つめの「100」は?
(4)男性の育児休業取得率100%
企業分析・研究レポートで、「出産・育児支援制度がある」と答えた人は68%。まずまずの数字ですが、出産・育児支援制度は充実しており、2015年度の女性の育児休業復職率は100%! 男性の育児休業取得者も毎年数名おり、2015年度の配偶者出産休暇取得者数は89名となりました。
2016年7月からスタートされたのが、育児休業のうち最長5日間を有給化する制度です。これに合わせ、「男性の育児休暇取得率100%」を目指すというトップからのメッセージと、各種啓発キャンペーンが始まりました。パパ座談会や、父親セミナー、「パパ通信」の配信など、さまざまなかたちで男性の育児参画の促進を行っています。結果、厚生労働省の「イクメン企業アワード2016」の特別奨励賞を受賞しました。
社員・元社員からのクチコミは?
これらの取り組みに対し、社員・元社員はどのような感想を持っているのでしょうか?クチコミを見ていきましょう。
大成建設 の社員の声はこちら
- [30代 / 女性 / 現社員(非正社員) / 企画・事務・管理系]
- 必要であれば、休日出勤も自由に許す風土があるし、休みを取る際も申請さえきちんとすれば、嫌な顔されずに休みを比較的すんなりと取ることが出来る。社員の体調を気遣っている証拠だと思うので、とてもいいと感じた。
- [20代 / 女性 / 元社員(正社員) / 建築・土木系エンジニア]
- 休暇(有給休暇、産休、病気休暇)が取得しやすい環境です。男性の育児休暇も推奨されていて、実例はまだ少ないが取得事例はある。
子育てのある女性社員のためには時短制度も申請できる。
フレックス制度を採用している部署があり、時間が自由に使える。
- [20代 / 女性 / 元社員(正社員) / 企画・事務・管理系]
- 建設業界にはめずらしく女性が働きやすいようにと制度や支援が工夫されています。
出産・育児休暇をしっかりとれるようになっていたり、時短制度があったりと、
家庭を持つ女性のことを考えられています。
実際に活用するためには、ある程度の割り切りも必要かと思いますが
建設業界ではしっかりとした制度がある会社ではないかと思います。
- [30代 / 女性 / 現社員(非正社員) / 企画・事務・管理系]
- 上司の承認はもちろん取る必要があるが、基本的に自分で残業時間を調整できるように個人の裁量に任せてあるようである。そのため、他人の仕事の進み具合に合わせる必要もないし、上司が先に帰ろうと残っていようと、自分の好きな時間で仕事を切り上げられるのは大変良いことだと思う。
クチコミを見ると、自分の仕事の状況を見ながら勤務時間や休みをコントロールしている人が多いようです。建設業界初の「イクメン企業アワード」受賞企業だけに、出産・育児支援制度を評価する声もありました。
いかがでしたか?今回は大成建設が取り組む4つの「100」をご紹介しました。社員・元社員が「高い」というクチコミを連発している年収については、企業分析・研究レポートからぜひチェックを。
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