人材業界の動向

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人材業界
どんなビジネスも“人”ありき!企業の採用支援を通じ、日本経済を発展させよう。
業界ポイント
  • 有効求人倍率が高水準!好調な人材業界
  • 広告課金型の求人ビジネスが復調
  • 利用者増加中で好調な人材紹介サービス!

進むグローバル化、M&Aによる再編も加速。

2015年度の有効求人倍率は、1.23倍。バブル景気以来23年ぶりの高水準となりました。供給よりも需要が高い市場で、各企業は人材確保に奔走。それを支える人材サービス業界の業績が順調に伸びています。

それに伴い、業界ではM&Aなどによる再編の動きが加速。近年は大型買収が相次ぎ、市場シェアは目まぐるしく変化しています。大手企業は海外も視野に買収戦略をとり、世界のマーケットに進出しつつある状況です。

市場環境としては、企業のグローバル化が進み、海外の人材を日本国内で募集する企業が増加。海外赴任者の増加にしたがい、日本への帰国・転職を希望する求職者も増え、グローバル人材の中途採用も規模がさらに拡大すると予想されます。

注目は求人広告分野。企業が費用を払って情報を掲載する「広告課金型求人」の事業を中核とした企業が大きく実績を伸ばしています。一方で、応募や採用までいって初めて費用が発生する「成功報酬型求人」に関しては減益が目立つようになりました。需要過多の現状において、広告課金型のビジネスモデルが復調しつつあるといえますね。

人材サービス業界には、求人広告職業紹介派遣請負という大きく4つの領域がある。求人広告は、企業の求人情報の掲載や提供により利益を上げるビジネスモデル。職業紹介は、企業と求人者の間にコンサルタントが介在し、マッチングを進めます。顧客企業が求める人材を期限付きで提供するのが派遣で、顧客企業の業務ごとの契約で完成までの期間人材を送り込むのが請負です。

広告課金型求人が復調
媒体別求人広告掲載件数
万件
求人サイトでの
募集が大幅アップ
出典全国求人情報協会

求人メディアの媒体別の動向を見ると、インターネットの求人サイトへの広告掲載が大幅に伸びてきていることがわかります。また、フリーペーパーもシェアを伸ばし続けています。

その反面、有料の求人情報誌折込誌の広告は減少傾向が続きます。募集人材の動向や費用対効果などを考えた上でインターネットやフリーペーパーを選択する企業が増えている傾向が見て取れます。

求人広告の市場も比較的順調に推移し、大手では目覚ましく収益を伸ばす企業も出ています。

特に、企業が費用を払って情報を掲載する「広告課金型求人」の事業を中核とした企業の実績が目立ちます。2016年2月期において、ディップは売上高267.9億円、営業利益71.6億円と過去最高を更新。エン・ジャパンも好調を維持し、2016年3月期は売上高261.3億円で前年比133%、営業利益51.1億円で前年129%を達成しています。

一方で、応募や採用までいって初めて費用が発生する「成功報酬型求人」に関しては減益が目立ちます。需要過多の現状において、広告課金型のビジネスモデルが復調しつつあるといえますね。

グローバル人材の採用拡大
海外からの新規求職申込件数および求人数
国を超えた求人と
求職者が増加
出典「職業紹介事業報告の集計結果」(厚生労働省)

グローバル化により海外市場に打って出る企業が増えてきたことで、人材サービス業界でもグローバル市場への進出が進んでいます。

厚生労働省の「職業紹介事業報告の集計結果」を見ても、国外にわたる職業紹介は年々増え続けています。2014年度のデータでは、新規求職申込件数は6万3169件で、前年度比 43.1%増。求人数は2万3536人となっています。

人材サービス業界では、これまでも海外で働く日本人や日本で働く外国人の募集・採用を担ってきましたが、近年は当地で人材を採用するケースのみならず、海外の人材を日本国内で募集する企業が増加しつつあります。

また、海外赴任者の増加にしたがい、日本への帰国・転職を希望する求職者も増えてきています。グローバル人材の中途採用も、規模がさらに拡大すると予想されますね。

今後もグローバル化が進んでいく中で、人材サービス業界には国境の区別なく必要な地域の人材をスムーズに確保する力が求められていくといえるでしょう。

有効求人倍率の上昇で順調な業界
派遣社員実稼働者数
万人
2013年を底に
再び派遣社員は
増加傾向
出典「労働者派遣事業統計調査」(日本人材派遣協会)
年齢別非正規雇用労働者数
万人
高齢者の
非正規雇用が
増加傾向
出典「労働力調査」(総務省)

景気回復による人材需要を背景に、2016年10月の有効求人倍率(季節調査値)は1.43倍に上昇。約25年ぶりの高水準を記録しました。

それに合わせて、人材サービス業界の業績も堅調に推移しています。

日本人材派遣協会の「労働者派遣事業統計調査」によると、派遣労働者の実稼働者数の月平均は2016年4月~6月で30万9332人(前年度比3.2%増)。7~9月は31万7955人(5.1%増)となっています。特に、貿易、機器操作、軽作業でのニーズが目立ちました。

ただし、求人倍率からすれば、実稼働者数はもっと伸びる余地があります。それにもかかわらず横ばいとなっている原因は派遣社員の慢性的な不足にあり、提供する労働力の確保が人材サービス各社の課題といえます。

課題解決の糸口となると期待されているのが、高齢者の雇用。企業では団塊世代の定年退職や早期雇用退職制度適用者の再雇用の機会が多数創出され、並行して高齢者の派遣従事者も増加傾向にあります。

今後、高齢者の活躍の場をさらに用意できれば、それが新たな労働力の掘り起こしにつながるといえるでしょう。

利用者増で成長続く人材紹介業
人材紹介の有力企業
※ 上記の売上数字は、人材業界以外の分も含んでいます。参考としてご確認ください。
出典各社の決算書をベースに作成。各社決算期が異なるため、ジェイ エイ シー リクルートメントは2015年12月期、マイナビは2015年9月期、パソナグループは2016年5月期、その他は2016年3月期の決算書を参照

人材サービス業界では近年、M&Aが活発化し、業界再編が進んでいます。最大手の企業の動きを見てみると、リクルートホールディングスは米豪の総合人材派遣会社や、オランダの人材大手などを立て続けに買収。世界企業としての歩を進めています。

業界2位のテンプホールディングスも、国内外で大型買収を行っています。各分野に特化した企業を買収し、組織とノウハウを取り込み、短期間で市場シェアを獲得する狙いがあるようです。

活況な業界の中でも特に業績を伸ばし、注目を集めている分野が、人材紹介業

一般的な人材紹介業では、専門職、技術職、管理職、事務職などといった「ホワイトカラー」を主体として職業紹介を行っています。

人材紹介は広告などを活用し就職希望者に登録してもらい、そこから顧客企業の依頼に沿った人材を紹介する「登録型」と、あらかじめ顧客企業からどのような人材が欲しいかを聞き、その要望に合った人材を探す、スカウトヘッドハンティングとも呼ばれる「サーチ型」に分類されます。

2015年度の人材紹介業の市場規模は推定2100億円。6年連続のプラス成長をしてきています。その背景には、近年の求人環境の大幅な改善により、企業側、就職希望者側の双方が積極的に人材紹介業を活用し始めたことなどがあります。

市場においては、リクルートキャリアの人材紹介部門が400億円前後の売り上げを誇ります。また、近年は、エン・ジャパンなどインターネットを主体とした企業の躍進も目立っています。業界の好調を受けて新規参入も相次ぎ、売り上げ1億円に満たない企業も多数存在して市場を支えています。

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