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カメラ業界に吹く逆風。明暗を分ける要素とは?


カメラ業界に吹く逆風。
明暗を分ける要素とは?

ニコンが業績予測を上方修正!しかし…

カメラメーカーのニコンは2017年8月3日、2017年4月~9月期における連結純利益の上方修正を発表しました。しかし、これは業績好調というニュースではありません。その理由は、上方修正の結果として「純利益が前年同月比41%減」という内容だから。大ダメージが少し軽くなる程度で、企業として苦しい状況には変わりありません。

ニコンは2016年に8億円の赤字(4月~12月期)を出し、2017年初頭に約1,100名の希望退職を発表したばかり。2017年に創業100年を迎えた大手メーカーは今、苦境に立たされています。どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。

スマートフォン普及の影で

その大きな原因がスマートフォンの普及です。カメラなんかなくても、スマホで簡単に写真が撮れる時代。スマホの性能がよくなるのに伴って、カメラ事業の売上は縮小を続けています。一般社団法人カメラ映像機器工業会の統計によると、2006年に7898万台だった出荷台数は、10年後の2016年には2418万台と、およそ30%に減少しています。

世界トップクラスの技術を持っていても、時代の流れには逆らえないもの。ニコンもスマホ普及の影響を大きく受ける形で、業績を悪化させていきました。

生き残りを賭けた「脱カメラ」

一方、他のカメラメーカーも一様に業績不振かというと、そんなことはありません。キヤノンは7月、2017年12月期における通期予測の上方修正を発表。富士フイルムも2017年4月~6月期の営業利益が、過去最高となったことを発表しました。ニコンとの明暗が分かれた理由は、「脱カメラ」にあります。

富士フイルムは2000年頃から「脱カメラ」路線を採用し、化粧品やサプリメント、複合機などに手を広げてきました。キヤノンも医療機器メーカーや監視カメラの企業を買収し、堅調な伸びを見せています。それに比べて、ニコンが「脱カメラ」に向けて動き出したのは数年前。まだ収益化できておらず、やや出遅れてしまった形です。

「変化に適応したものだけが生き残れる」というのは生物も企業も同じ。果たしてニコンは生まれ変われるのでしょうか。

<参考>
ニコンの4~9月期、純利益41%減に上方修正 半導体製造装置の収益改善 - 日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL03HPE_T00C17A8000000/
どうなるニコン。最終赤字拡大で創業100周年に最大の危機到来 - まぐまぐニュース
http://www.mag2.com/p/news/242095/
一般社団法人カメラ映像機器工業会 デジタルカメラ統計
http://www.cipa.jp/stats/dc_j.html
富士フイルムの4─6月純利益は過去最高、インスタントカメラ好調 - ロイター
https://jp.reuters.com/article/fujifilm-idJPKCN1AU0R3
キヤノンが通期予想上方修正、カメラなど既存事業好調 - ロイター
https://jp.reuters.com/article/canon-results-idJPKBN1AC0R5
キヤノン、1兆円M&Aの成否。期待大きい東芝メディカル - 日刊工業新聞
http://newswitch.jp/p/8817


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