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グループディスカッションで見るポイントとは ?準備や対策を解説

多くの企業は選考を進める中で、「グループディスカッション」を取り入れています。なかには、グループディスカッションでの評価を重視している企業もあります。

 

しかし、「実際にどんなことをするの?」「どんな観点で評価されるのか?」「どんな準備をして臨めばいいのか?」など、不安に思っている就活生も多いはず。事前対策をせぬまま臨んで後悔しないよう、十分な対策をしておきたいものです。

 

そこで本章では、そんな不安を解消できるよう、グループディスカッションの内容や企業がどんなことを見ているのか、失敗しないために意識することなど、事前にできる準備や対策についてくわしく解説していきます。この記事が、就活を成功させる一助になりましたら幸いです。

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グループディスカッション(GD)とは?

グループディスカッションとは、学生をいくつかのグループに分けてディスカッションを行い、グループ内で答えを出していくもの。企業によっては、その結論をグループごとに発表させる場合もあります。

 

ディスカッションのテーマは、企業によってさまざま。誰もが考えやすい身近な内容から、その企業の事業や業界、商品に関するもの、ビジネスや社会情勢などに関するものまで大小幅広いテーマがあります。

 

個別面接や集団面接と異なる点は、組織内での存在を見られること。複数名での議論や発表を通じて、自分をアピールしていく必要があります。面接とは異なる視点で、企業側は学生を見ています。

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グループディスカッション(GD)を行なう目的

そもそもなぜ企業は、グループディスカッションを選考に取り入れているのでしょうか考えていきましょう。会社で働くうえで、チームワークや協調性はとても重要な要素。そのため、グループディスカッションを行なうことで、「人とどうコミュニケーションを取る人なのか」「チーム内でどんな役割をする人なのか」などを知り、実際に一緒に働ける人材かどうかと企業は考えています。

 

もちろん、理由はそれだけではないでしょう。たとえば選考人数が多い場合、限られた期間で選考を進めるためには一度に多くの学生をふるいにかける必要が出てきます。そのため、グループディスカッションは選考ステップの序盤に行なわれることが多いのです。

 

グループディスカッション(GD)の一般的な流れ

次に、グループディスカッションの流れについて紹介します。企業によって異なる場合もありますが、一般的には下記のような流れで進んでいきます。

 

▼テーマや制限時間、ルールなどが伝えられる。

▼グループ内で自己紹介や簡単な挨拶をする。

▼役割(ファシリテーター、書記、タイムキーパーなど)やタイムスケジュールを決める。

▼テーマに基づき、議論や共同作業を行なう。

▼意見を整理し、成果物を仕上げる。

▼全体の前で発表する。

 

グループディスカッション(GD)で必要な役割とは?

グループディスカッションでの議論をスムーズに進行させるために、役割分担が必要になります。求められる役割は、主に3つあります。

 

・ファシリテーター(司会)

議論を進めたり、意見をまとめたりする役割。また、あまり話せていない人に意見を聞いたり、話が煮詰まったときに議論の方向性を調整したりと、全体を俯瞰しながら議論を進めていきます。

 

・タイムキーパー

グループで決めたタイムスケジュールをもとに、スムーズな議論の進行を実現する役割。議論が盛り上がって予定時間をオーバーしそうなときや、逆になかなか進まず成果物を作り上げるまで時間がかかりそうなときに声かけをします。

 

・書記

議論で出た意見を整理してまとめていく役割。結論を出す際はそれまでに出た意見を振り返りながらまとめていくため、わかりやすく整理しておくことが大事になります。もちろんメモを取るだけではなく、積極的な議論での発言も求められます。

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グループディスカッション(GD)のテーマ例

ここまでで、グループディスカッションの全体像がつかめたでしょうか。そうであれば次は、「どんなテーマが課されるのだろうか」と気になりますよね。

 

グループディスカッションで用いられるテーマには、いくつか大きな方向性があります。課題を与えて解決策を考える「課題解決型」、テーマに沿って自由にディスカッションする「自由討論型」、どう商品を売るか・どんな事業をつくるかといった「売上アップや新規事業提案型」、与えられた資料から議論を広げる「資料読み取り型」などがよく見られます。

 

事前にどのようなテーマが出されるのかを把握しておくと、対策がしやすいはず。本章では、実際に企業で出されたテーマ例なども含めてご紹介しますので、対策の参考にしてみてください。

 

業界や自社について

企業が所属する業界や、実際に運営している事業や取り扱っている商品など、その企業に関するテーマは定番の一つ。特に、業界や事業の将来性や新規アイデア、社会動向などが扱われるテーマとして多いようです。グループディスカッションに臨むにあたり、企業の現状や属する業界ついてある程度の知識を身につけておくことが大事になります。

 

【例題】

・自社で新たに出す商品は何がいいか?

・自社の〇〇商品の売上を上げるための戦略とは?

・自社の属する業界は30年後どうなっているか?

 

時事や社会問題について

ニュースなどでよく取り上げられている時事に関するテーマも代表的です。日頃からニュースをチェックして、世の中の動きを押さえておくとよいでしょう。その際、ただ見て知識をつけるだけでなく、自分ならどうするかと自分事化して見る習慣を身に着けると、仕事に就いた後でも活きる能力となるでしょう。

 

【例題】

・週休3日制は生産性を高めることに貢献するか?

・コロナ禍で自社はどんな貢献ができるか?

・少子高齢化でマーケットが縮小する中で売上を最大化させるために何をすればよいか?

 

抽象度が高く、正解のないテーマについて

あえて属する業界や自社と関係ないテーマや、明確な正解がないテーマを設定している企業も多いです。一見自由で簡単そうに感じますが、正解がないからこそ、グループ内で何を「良い」とするのかを定義することから始めなければなりません。自分たちなりの答えを、他者に説得力ある論理表現が求められます。

 

【例題】

・AとB、どちらを採用したいか?

・一番勧めたい旅行先は?

・桃太郎の鬼退治で一番活躍したのは誰?

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グループディスカッション(GD)で評価を得るポイント

では、グループディスカッションでは自分のどんな部分を見られているのでしょうか。グループとしてどんな結論を出すのか、どんな成果物が仕上がったのかも大事ではありますが、企業の人事担当者はさまざまな観点で議論中の振る舞いを見ています。

 

何を見られているかを知ることで、何を意識し、どんな対策を練ればいいかがわかりやすくなるはず。企業によって重視するポイントはやや違うかもしれませんが、本章では一般的なものを押さえていきましょう。

 

積極的に発言しているか

進んで発言できているか、口火を切って発言しているかなど、「積極的に意見や行動を起こせているかどうか」は第一に見られる部分。まずは動く、発言するという積極性は、多くの企業で大切にしているポイントです。また、議論を結論に導いたり、グループの意見をまとめたりといったリーダーシップの素養があるかどうかも見られています。

 

ただ、積極的に発言しなきゃいけないと思うあまり、他者の発言を遮ってしまうのはNG。みんなの意見をしっかり聞いたうえで、自分の意見を伝えるようにしましょう。

 

協調性や他のメンバーへの配慮はあるか

「積極的に話す」とは、自分一人で長く話し続けることではありません。他のメンバーの発言に耳を傾けているか、自分と違う意見にもきちんと理解しようとしているか、グループの雰囲気や人の表情を読み取っている様子はあるかなど、「他者の意見に対する配慮」も非常に重要です。積極性の一方で、協調性やコミュニケーション力といった他者との関わり方も見られていることを意識しましょう。

 

論理的に考えられているか

いくら話す回数が多くても、テーマや議論の方向性に沿わず、議論の本質を曲げてしまう意見ばかりでは、良い印象・評価につながりません。大事なのは、議論の流れや聞かれたことに対して、「具体的な根拠を示して簡潔に意見を伝えているか」「要点はまとまっているか」など、論理的に考えて意見を伝えているかどうかです。

 

アイデアや発想力はあるか

課題解決型や売上アップ・新サービスの提案型のテーマでは、自分なりのアイデアや発想が求められることも多いです。新入社員には、固定観念にとらわれずに自由に考えられるか、斬新な発想ができるか、などを期待している側面もあります。常識やこれまで得てきた知識だけではなく、「どんな発想ができるのかを見たい」というのは人事担当者の少なくない本音でしょう。

 

グループディスカッション(GD)で失敗しないためのポイント

ここまでで、グループディスカッションにおける注意すべきポイントを見てきました。では実際に、具体的に何に気をつければいいでしょうか。せっかく準備して臨むからには、できるだけ良い印象を与えたいもの。全然意見が言えなかった、上手くできなかった…という場合も当然あります。そんな結果を可能な限り避けるために、本章では失敗しないために意識すべきことをご紹介します。

 

自分の意見をきちんと伝える

一番良くないのは、「発言がほとんどできない」こと。発言がなければ印象も残らず、人事担当者は評価をできません。誰かに意見を否定されたり、周りの人の発言が優秀だったりしても、萎縮せずに自分の意見を伝える姿勢を持ち続けることが大事です。

 

また、評価者は会場を歩き回りながら各グループを見るケースが多いです。どの部分を聞かれているかはわからないので、発言する際は、評価者に届くように声の大きさやトーンに気をつけましょう。

 

人の意見を否定しない・遮らない

グループディスカッションでは、チームワークや協調性も大事なポイントとして見られています。そのため、メンバーの話を聞かず、自分勝手に発言をするのはNG。たとえ相手の意見が的外れであったり議論の主旨とずれていたりしても、一方的に否定したり、発言を遮ったりするのはやめましょう。

 

人の話の腰を折る・批判ばかりするといった発言や態度は、他のメンバーに迷惑をかける行為だとみなされてしまいます。そうすると、会社の中でもこうした振る舞いをするのではと思われ、評価を下げることにつながりかねません。

 

過剰なアピールは控える

積極性が大事とはいえ、自分ばかり意見を言う・自分の意見を強引に押し通そうとするなどの過剰なアピールは、裏目に出る場合が多いです。限られた時間の中で全員が意見を出して結論をまとめるためには、一人ひとりの発言時間はそう多くありません。そのような状況で自分の発言ばかりを押し通す行為は、周囲との協調性がないと判断されてしまいます。意見はなるべく端的に、論点からずれた意見はしないように心がけるとよいでしょう。

 

まとめには時間がかかると心得ておく

グループディスカッションでは、必ず何かしらの結論に辿り着く(成果物を仕上げる)必要があります。そのため、ディスカッションの時間が足りなくなった場合、無理に話をまとめようとして失敗するケースも。

 

議論が白熱したり、多彩な意見が出たりするとつい時間配分を忘れがち。タイムキーパーに時間管理を任せっぱなしにするのではなく、途中でタイムスケジュールを確認しながら、まとめに入るタイミングを考えておくようにしましょう。

 

役割を担うことは重要ではない

たとえ役割がなかったとしても、選考を通過できないわけではありません。あくまで大事なのは、「自分の意見をちゃんと伝えていたか」「議論にどう貢献したか」です。逆に役割がないことで、柔軟に議論に対応できる自由さがあるので、かえって意見が言いやすくなると考えましょう。役割がないなりにどう貢献できるのかを考えて実行できれば、自分がどう振る舞えばいいかが見えてきます。

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グループディスカッション(GD)に向けた準備や対策

グループディスカッションは、それまで会ったことのない複数人で行なうもの。面接の練習みたいに気軽にできないし、テーマも分からない。事前に準備をすることなんてあるのか、と思うかもしれません。

 

でも、テーマは当日に与えられるのでその準備は難しいかもしれませんが、日頃から対策としてできることはいくつかあります。よく出されるテーマや人事担当者のチェックポイントから考えていくと、実際にどんな準備をしておくといいかが見えてくるのではないでしょうか。そこで本章では、主に3つをご紹介します。

 

日常的にニュースをチェックして自分の意見を考えてみる

ディスカッションのテーマは、時事ネタが扱われることも多いです。業界の動向や・事業に関する技術、社会情勢などを、日頃からニュースでチェックして把握しておきましょう。

 

最近話題になっているニュースや業界に影響がありそうな話題など、色々な情報にアンテナを張ってキャッチしていくことが大事。そして、それに対して自分はどう思うかを考え、自分の意見を持てるようにしていく癖をつけると発言しやすくなるはずです。

 

普段から、自分の意見を言う・人の意見を聞く意識をする

あまり自分の意見を言うことが苦手な人もいるでしょう。また、自分の意見に自信がないと発言することに消極的になりますよね。自分の意見を上手く伝えることは、慣れていない人にとっては簡単ではありません。

 

だからこそ、普段から自分の気持ちを相手に伝えたり、相手の話を聞いたりといったコミュニケーションを積極的にしていくことが大事です。たとえば、友達に「あのニュースについてどう思う?」などと聞いてみると、自分の意見を言う機会もつくれます。そうした取り組みを続けていくとグループディスカッションの場でも気負わず自然に意見が言えるようになるはずです。

 

複数人で実践的な練習をしてみる

個別面接や集団面接と違って、一人で練習や準備できることは少ないですが、不安だらけのまま臨むのは避けたいところ。できるのであれば、友人と複数人でテーマを決めてシュミレーションするのも良いのではないでしょうか。

 

そこで、キャリアセンターや民間の企業で開催しているグループディスカッションの体験会や講座に思い切って参加してみるのもよいでしょう。全く知らない人たちと練習できる機会にもなりますし、雰囲気を掴めます。何度も参加することで、実践的なスキルも身につけられます。

 

ディスカッションの練習を通じて、自身の課題が明確になるというメリットもあります。課題がわかればその後の対策もしやすくなるはずです。

 

大事なのは「いい議論をしよう」という姿勢

グループディスカッションにおいて人事担当者が見る最重要ポイントは、積極性と協調性です。だからこそ、大事なのは、「いい議論しよう」という姿勢で臨んでいるかどうか。入社後に仕事を一緒に進めていくうえで、スムーズにコミュニケーションを取って業務を進められるイメージを与えることができれば、良い印象につながります。

 

そのためには、グループ全員でしっかりテーマに向き合って意見を伝え合い、いい発表ができるように協力し合うことを意識しましょう。凄い意見を言おうなどと難しく考えず、「みんなと協力し合おう」という気持ちで臨むくらいで大丈夫です。普段から自分の意見を言うことに苦手意識がある人なら、普段から友人や家族と積極的に話をするようにして、自分の気持ちを伝える練習をしてみましょう。

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