富士岐工産株式会社の業績・将来性・強み・弱み

事業の強み：
溶射という、技術を保持している会社が少ないコーティングの技術があり、その技術と、溶接技術や、配管の曲げ加工技術などを複合させて施工できるのが強味となっている。複数の技術を持っている関係上、設計段階でそれらの施工を複雑に組み込むこともできる為、コストを抑えながら品質の良い製品や設備を造ることができる。(施工がそれぞれ別会社になると、説明や確認の簡便さの為にどうしても効率的な施工をある程度捨てる必要が出てくる)
また、その技術をプラント設備、都市ゴミ処理設備、半導体洗浄装置など、色々な分野に活用することで、利益を伸ばすとともに、リスクマネジメントができる業態となっている。

事業の弱み：
どうしても現場作業が基本になる為、コロナのような感染症が蔓延してしまった場合は全ての現場が止まってしまう。感染症や、天災によって、仕事ができる場所自体が無くなってしまうと、対処のしようがない。
また、現場作業となるため、どうしてもけがをすることが出てくる。1年間で全従業員約450人に対し、平均1～2人のけが人（約0.3%)が出ている。

事業展望：
鉄鋼業は日本の基幹産業の為、少しずつ規模が縮小することはあっても、無くなることはないと思われる。そのため、鉄鋼関連の設備受注ができる限りにおいては、最低限の売上高は確保できるものだと思う。逆に、これから売上高を伸ばしていくためには、競合の少ない技術である溶射技術を、今展開している、鉄鋼関連、ボイラー関連、半導体洗浄装置関連以外にも展開し、色々な方面のシェアを獲得していくことが必要だと思われる。